END-TO-END ARGUMENTS IN SYSTEM DESIGN

July 10, 2021

分散システムにおける通信は、あるシステムから送られると、システムより低いレイヤーのネットワークを通り、ほかのシステムに到達する。 論文の発表当時から、分散システムの信頼性にかかわる機能には、途中の低レイヤーではなく高レイヤーの終端におくべきものがあると知られていた。 表題の論文は、それらを列挙し、END-TO-END ARGUMENTSと名付け、原則として提示する。 例えば、データの完全性の保証、メッセージの重複対応、メッセージの到達の保証が原則にあてはまる。 これらの機能を低レイヤーにおくと、完全性を検証後の経路でメッセージが壊れた場合、送信元が重複メッセージをおくる場合、対向システムが受信したメッセージを処理できない場合に対処できない。 したがって、分散システム全体の信頼性をあげるのであれば、信頼性を上げる機能を低レイヤーではなく終端の高レイヤーにおくほうが効率がよい。

ネットワークに信頼性を上げる機能をおく妥当な理由は、むしろ処理性能にある。 ネットワークの信頼性を改善し、再送回数を減らせれば、通信や再送を含めた対向システムとのメッセージの往復時間を短くできる。 ただし、メッセージの内容や到達を確認するオーバーヘッドが増える、複数のシステムがネットワークを利用する、ネットワークは高レイヤーほど信頼性にかかわる情報をもたないことから、性能のためにネットワークの信頼性を上げることには慎重を要する。

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